俺はいつものように朝食を食べるために食堂に向かった
いつもと同じ毎日を過ごすのだ。まったく面倒な世の中だ
まぁ、こんな社会だからこそ俺のような仕事が生まれたのだから
妙な感じに思えた。食堂に向かっている時途中で箒と偶然にも出会った

「一夏。疲れているな」

「箒、俺だって人間だ。いろいろと苦労する事があるんだ」

「そう言えば生徒会長が私に何とかしてくれないかとしつこいぞ」

楯無のやつ。千冬姉がだめならさらに外堀から埋めようとしているようだ

「放置しておけ。じきに解決してやるから」

「そうかしら。私は簡単には諦めないわよ」

後から楯無が近づいてきた。
俺はとっさにホルスターから銃を抜きそうになったが何とか踏みとどまった

「あなたを何としても学園に入れてみせるわ。手段は問わないからそのつもりで」

「そんなことは一生かかっても無理だろうな。まぁせいぜい頑張る事だ」

『ピーピーピー』

俺の携帯電話が着信を告げていた。俺は一度柱の陰に隠れてから電話に出た
万が一電話が狙撃のタイミングだという可能性を考慮しての対応だ

「だれだ?」

『やっほー!いっくん。実は1つ仕事をお願いしたいんだけどだめかな?』

「束さん。どういう仕事ですか?」

『まぁ簡単に言えばある研究所を吹き飛ばしてくれたら嬉しいんだけど。前から探していた織斑計画の研究を続けていた所があってね』

「わかりました。座標を送ってください。あとで処理します」

『お願いね』

通話を終えると俺の持っている携帯端末にデータが送られてきた。
そこも以前の研究所と同じような山間部だ。表向きはバイオテック企業となっていた
まったく連中は懲りないものだと俺はそう思いながらもとりあえず朝食を食べる事にした
だだのんびり食事をとっている事もなくできるだけ早く食事を取り食堂を出る。
そのまま警備のために張り巡らされているセンサーをチェックを行った

「ついてくるな。楯無」

「別に良いわよね。私もこの学園を守る義務があるんだから」

「お前達はISという檻の中で暮らしているからそんな油断な行動ができるんだろうな。俺は檻の外でしか活動していないからな」

楯無はどういう意味よと聞いてきた
そんなことも分からないでよく暗部の長をやっていられるなと返してやった
学園の裏側にあるフェンスをチェックしていると網が破られている箇所を見つけた

「侵入者か」

まったくと俺はため息をつきながら携帯端末でここ周辺の監視カメラの映像をチェックした
その結果は大当たりだ。ここから潜り込んだ奴がいた。監視システムをごまかしていた

「織斑一夏から警備担当へ。侵入者がいる可能性大。警戒して対応せよ」

『了解』

「ずいぶんと頼りにされているのね」

楯無はまるで嫌味のように言う

「俺が鍛えているからな。ここの警備員は、はじめの頃は甘かったが。今では優秀な部類に入る人間に生まれ変わった」

『ピーピーピー』

1年生の校舎側に入る不審人物を確保の連絡が入ってきた
俺はそのまま拘束しろと言うとその現場に向かった