翌朝、楯無はしつこいぐらい俺のそばから離れようとしない。監視するならもっとおしとやかにしてほしいものだが
「楯無。授業は良いのか?」
「私は重大な使命があるわ。あなたの監視よ」
「それで自分の仲間が殺されたから仕返しをしてやろうとしているのか」
その言葉に楯無は苦々しい表情を浮かべた
俺は再度警告した。俺は自ら選んだレールの上を走っていく。邪魔をしたら破壊するまでだと
「1つだけ教えて。あなたはどうしてそこまで冷徹になれるの?」
「ならこう言わせてもらう。仕事とプライベートは分けるべきだ。俺は仕事は仕事。プライベートはプライベートとわけている」
「人殺しのくせに!」
「俺は生まれついてのおかしなサイコパスかもな。でもこれだけは言ってやる。お前は甘すぎる。暗部のトップにいるなら割り切れ」
人はいつか死ぬのだ。それが遅いか早いかの違いだ。
楯無は割り切れていないのだろう。暗部の長でもあるのなら割り切らなければならない
たとえ人の生死にかかわる事でもどこかで割り切る事が必要なのだ
「確かに甘いかもしれないわ。でもあなたは」
「俺は世界のためにやっているつもりだ。お前たちIS乗りのせいで世界がおかしくなったから綺麗にしてる」
それだけだというと俺は朝食を取りに行った。廊下を歩いていると、山田先生に出会った。
彼女とすれ違った時にわずかにだが嫌な気配を感じて彼女を押し倒す形で横にした
すると銃声が遠くから聞こえてくるとともに彼女がたっていたら頭部の位置の壁に銃弾が埋まっていた
俺はとっさに無線機を手にすると。コードレッドと宣言した。その後強引に柱の陰に隠れるがこちらからは手が出せない
壁にめり込んだ弾を見て、使用した銃器はおそらく対物ライフルであることはわかった
「仕方がないか」
俺は山田先生に合図したら全力で走るように指示した。
「行きますよ。3、2、1、今です!」
俺と山田先生は必死に建物の入り口に向かって走った。
ただ扉にはロックがかかっているのは分かっているためホルスターから銃を抜いた
錠前の部分だけに弾を2発ほど発砲して強引に開錠して建物に入った
「いったい誰が?」
その時だった俺の携帯電話に着信が入ってきた
『久しぶりだな。猟犬』
「まだしぶとく生きていましたか。フェンリル先生」
コードネームフェンリル。俺に銃の扱い方からテロの起こし方まで教えてくれた教師のような存在だ
名前は分からない。自分でも忘れたらしい。だから誰もがフェンリルというコードネームで呼ぶ
腕は超一流だ。
『俺の教え子の実力を確かめたが、この距離でも避けれるとはさすがは俺が見つけた逸材だ。テストは合格にしてやる』
「それはどうも嬉しい事で」
『またいつでも狙ってやるからそのつもりでな。俺達殺し屋に安心する場所は存在しない』
そう言うと通話が切れた