射撃訓練を終えた俺と簪は施設を出た
するとだ。まぁ予想はしていたが楯無はかなりご立腹の様子だった
相変わらずと言ったところだろう

「簪は覚悟を決めた。俺はそれを命令はしていないし本人の意思だ。尊重してやるんだな」

俺は以前と同じセリフを言ってその場を離れようとした
これもまぁ予想できていた事だが、楯無は俺の腕を持って話があるわと言ってきた
仕方がないと思って俺は付き合う事にした
そのまま施設の陰、つまり簪からは見えないところで話をした

「あの子を守ると約束してくれるわよね」

「せっかくできた優秀な相棒になれそうな人間、簪がそうなることを望む限り努力はする」

「なら約束しなさい。あの子を守ると」

「何度も言うが努力はする。だから俺は彼女にもこう伝えた。時には冷徹な判断が必要だと」

「約束しろ!」

「わかった。相棒になったら共に歩むものとして守る。約束する」

俺がそう言うと楯無は必ずよと言うとその場を去っていった

「せっかくできた相棒だ。大切にする」

俺は自分に言い聞かせるように言うと訓練施設の前で待っていた簪にまた明日なと伝えた
彼女は寮に。俺は警備室に戻っていった。警備室に戻り俺はソファで眠ろうとしていた。
衛星携帯電話に着信が入ってきた。相手はフェンリル先生だ

『お前が教師役を務める事になるとはな』

どこで聞きつけたんだか。もしかしたら俺達に対する狙撃はそれを見るためだったのかという疑念を持った

「フェンリル先生。どこでそのネタを」

『それは教えられないな。ただお前も弟子を取るとはな。しっかり育ててやるんだな』

そう言うと電話は切れた。俺はため息をつくと軽く眠りについた
5時間ほど睡眠をとると俺は目を覚ました。定期巡回の時間だからだ。今の時間は真夜中だ
よほどのことがない限り静かな時間で過ごせるはずだ
射撃訓練施設のところに近づくと誰かが練習に使っていた
使っている銃をおおよそ見当がついた。
俺は銃の発砲音でどの銃かだいたい見当が付けれる

「簪、朝から練習すると腕を痛めるぞ」

「もうISとは縁を切る事にしました」

「代表候補生を降りたのか?」

はいと簪は返事した。俺でもなかなかすぐに判断できない事を素早く対応
その心意気には感心した。

「なら学園長に頼んでみるか。警備担当になれるように」

「お願いします」

「わかった。学園長には朝のうちに伝える。簪、相棒として頑張ってもらうからな」

「はい!」

そう返事をする簪の足元には大量の薬莢が落ちていた
標的の的には9割の確率で即死となるポイントに命中した

「銃の腕前はすごいな。俺でもここまでなるのに時間がかかったのに」

素質は本物という事をまざまざと見せつけられた
俺は密かにある事をある人物に頼むことにしようとしていた
束さんだ。簪のために専用機を用意してもらう