IS学園の医療室に連行した男。そこで簡単に治療を受けると取調室に向かった。取調室には俺と犯人の男だけだ。
ただマジックミラーがある。監視から見ることはできるのだが俺が取り調べをするときは閉鎖されている
あれはあくまでもパフォーマンスなのだ。

「名前は?」

「本名をいう馬鹿だと思うか?コードネームなら喋ってやる。ヘイズだ」

「ヘイズ。初めましてと言っておこうか。俺は織斑一夏だ」

「女に撃たせるぐらいだから大したことないんだろ」

俺はあくまでも冷静に答えた。
だが女に撃たせたという言葉に少しは苛立ちを覚えた。

「俺はフェンリル先生からいろいろと教わった。フェンリル先生が狼なら俺は猟犬と呼ばれている。意味はわかるか?」

だがこいつはどうやら信用する気はないようだ。まだ余裕の笑みを浮かべている。
さすがはプロだ。だんまりを決め込んであとは楽に釈放されると思っているようだ

「猟犬がこんなガキなわけないだろ。どうせ取り調べなんてただ話せばいいと思っているんだろ」

軽口を叩けるぐらいなら派手にやってもいいだろうと俺は簪が撃った足をぐりぐりと攻撃した

「これでも冗談に聞こえるなら。お前はさぞかし楽な仕事をしているんだろうな。俺はそこらの甘い奴だというなら覚悟するんだな」

試してみるかというと俺はグロック17を抜いて傷の部分に押し付けた

「本当にお前が猟犬だと!。ふざけるな!あれだけのことをやっているのがこんなガキだと!?」

「そうだ。何なら試してみるか。フェンリル先生に連絡してお前の始末のつけ方を。相談してもいいんだぞ」

俺の言葉にさすがに本気であることを察したのか。表情を変えて分かったと返事をした
依頼主に関する情報を明かせば無罪放免というわけにはいかないが
病院に行けるように手配してやると脅しをかけた
するとさすがにフェンリル先生に睨まれるのは嫌なのか。ぺらぺらとしゃべった
依頼主はIS学園のことを良く思っていない男たちだと。
電話番号を記した紙を受け取ると俺は奴を学校外の医療機関に搬送するように指示した

「こいつが主犯か」

電話番号を見てすぐにわかった。フィクサーとして活躍している大物だ
反IS運動を指揮しているともいわれている男の1人だ

「また警告をしておかないとまずいな。今はここに手を出したら俺がいることをな」

電話番号から逆探知をしたらIS学園の外の近くのホテルに泊まっていることがすぐにわかった

「脅しが必要だな。簪に手伝わせるか」

無線で簪を呼び戻した

「簪。警備室に戻ってきてくれ」

俺は夜のお仕事をするぞと伝えた

『殺しですか?』

「簪、今回も脅しだけだ。警告射撃だが。ある程度ターゲットは設定させる。的にうまく当てることができれば訓練を続けてやる」

『わかりました。やってみます』

始まりの鐘は鳴りだした。あとはどうやって収拾するか
面白くなってきたと思ってきた。