IS学園 警備室

俺と水野一等陸佐と協議をしていた。
攻撃するならどこがいいか想定していた。

「こちらが攻撃するなら校舎だろうね」

「同意見です。問題は叩くドアが多すぎること。一気にけりをつけないと」

俺が懸念していたのは間違った行動をすれば連鎖的に行動を起こされることだ
そんな事態だけは避けなければならない

「どうする?」

俺と水野一等陸佐はお互いに考えていた。その時だ。取調室内にいた女子生徒が倒れた
確認すると彼女はけいれんを起こしていた。もしかしたら何かを仕込んでいたのかもしれない
すぐに医療スタッフを呼んで最優先で治療をするように指示した
俺はもう待っていられないとして学園全体に警報を出すことを考えた

「もう迷っていられない」

彼の言葉に俺はすぐに緊急避難のボタンを押そうとしたが直前に止められた

「待ったほうが良い」

「どういうことですか?」

各階に警備をしている者を派遣することで、人数での圧力をかけるという案を提案してきた
そうすれば万が一の時にすぐに状況把握ができると。
それに緊急事態だと宣言すると沖合で警戒している海上自衛隊も動く
もろもろの騒動を計算に入れるとここは少数精鋭で対応するべきだとも

「そうですね。海上自衛隊にまで迷惑はかけたくありませんし。ここは水野一等陸佐の意見でいきましょう」

俺としても大騒動に発展するような事態は避けたい。ただでさえ自衛隊に迷惑をかけているのだから
これ以上負担をかけるわけにはいかないのだ

『ピーピーピー』

「織斑一夏だ」

学園内にある保健室から連絡があった。
保健室といっても簡単な治療ができるようにある程度の設備と女性医師が配置されている

『彼女ですが胃洗浄したところ、幸いなことに一命はとりとめました』

それは良いニュースだ。証人が消されては意味がない
問題はそこまでして守りたい秘密が何なのかだ。
いったいどこまで闇が深いのか。俺は行動を開始しようとしたとき無線連絡が入ってきた。
爆弾があると。ただし場所がちょっと厄介だった。
校舎内の1年1組。千冬姉のクラスだ。問題は下手に避難活動ができないということだ。
そんなことをすれば相手は感づいてすぐ行動を起こす可能性がある
まだだれが主犯なのかわかっていない段階では行動は慎重なところが求められる
今後の対応次第で学園に被害を出すか出さないかが決まってくる


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IS学園校舎内 1年1組のクラス付近

私は霧崎さんと一緒に1年1組の近くに配置についていた。
一夏さんの合図でどんな対応できるようにスタンバイをしていた

「どうします?」

「まだ上官からの命令待ちだ。ここは待つほうが良い」

一夏さんからの連絡待ちをしていながら霧崎さんと話をしていた。もちろん小さな声でだ

『簪、聞こえるか』

「一夏さん。こちらは1年1組のそばにいます」

『引き続き監視を霧崎さんと行ってくれ。これからは時間との戦いだ』

「了解。霧崎さんは爆弾処理とかの経験は?」

爆弾といったのは万が一に備えてだ。パートナーの力量を知ることは極めて重要だ
そうでなければお互い命を預けられない。

「俺はこれでも特殊部隊に一時期いたことがある。爆弾の種類にもよるがある程度なら簡単に処理できる」

その言葉を聞いて私は霧崎さんと一緒にいてよかったと本当に思った。
私は武器の扱い方などは知っているけど、爆弾を処理したこともないしそういった訓練も受けていない
ここはプロに任せるべきだ。