IS学園 警備室

取り調べを終えた女子は日本政府に引き渡された。
彼女が連行されていく途中でニュース速報が流れた
ある政府の有力与党政治家が政権を放棄するという事態などだ

「派手に遊びまわっているな」

テレビ報道では様々な国が外交的圧力をかけていると報道されていた
IS学園を破壊しようとしたのだから当然と言えば当然の結果だ
もっとも、フェンリル先生が本気を出したら残されるのは死体だけだ

「ひどい結果になりそうだ」

『ピーピーピー』

フェンリル先生からの電話だった

「先生、お遊びは終わりましたか?」

『存分に暴れてやった。それにマスコミに政府の影の部分を流させた。これで連中は終わりだろう』

「派手にしましたね」

『お前もだろ。猟犬。女の子相手にバッテリーを使うという拷問は』

俺は必要だったからしたからですと答えた
拷問に必要なのはこちらが徹底的にやる気があるということをアピールすることだ
その為に感電拷問は最も効果的だ。究極の人生選択なのだ
彼女が本国に戻されても国は彼女をパージするだろう
所詮はトカゲのしっぽなのだから

「必要ならどんな手段を使って証言を引き出せ。ミスをすれば自分が死にますから」

『よくわかっているな。だが、この一件は面白くなってきそうだ』

俺はどういう意味なのか分からないが先生は何も言わずに電話を切った
まだ何かあるようだ。これから先に。
おそらくだが。とんでもない出来事が待っていることは

「いったい何を考えているのかあまり想像もしたくないな」

そこに簪が戻ってきた

「調子はどうだ?」

「苦労はしていますが頑張ります」

俺は胆が据わった女は怖いなと思った。
やると決めた以上にはとことん力量をアップしていく
楯無が心配するのもわかるが彼女には殺し屋としての才能があったのは事実だ
能力の高さでは姉妹としてはそれほど変わらないだろう。銃の扱い方や狙撃での照準能力
どれを見ても珍しいものだ

「簪、お前はここで学園内の監視カメラをチェックしろ。俺は巡回に回る」

「わかりました。誰か補佐を」

「1人で頑張るんだな。これも訓練の1つだ。いくつもの事を同時に処理することがな」

「了解」

そこに無線連絡が入ってきた。自衛隊の隊員からだった

『そこにいるのが新米か』

「その通りです」

俺がそう答えると彼は鍛えぬかないと殺されるぞと言って通信を切った
そんなことはわかりきっている。この業界に1度でも足を踏み入れたら逃げられない。
死ぬまでつかり続けづけなければ生きることはできないのだ

『猟犬。気を付けるんだな』

「わかっていますのでご心配なく」