バスに乗りながら私は今後の生活について考えていた
私の容姿はかつての『碇シンジ』によく似ている
男性と女性ということを入れ替えたら同一人物と考える『古き友人』は多いだろう
だがDNAは異なっている。仮にDNA鑑定をしても類似性は見られない
ただの他人の空似としか判定されるだけだ

「まぁ、私は仕返しに来たわけじゃないけど」

ただ私には義務がある。
この世界を創造したのだから。これから世界がどのような運命を歩むことになるかについて
それをしっかりと見届ける必要がある。この世界の『神様』として見ていく
今はネルフがこの世界を支配していると思っているだろうが
実際は大きく異なる。私が彼らがどう行動するかを見るためにただ遊ばせているだけなのだ
次に世界を壊すようなことをするなら『神様の権限』としてネルフを放置するわけにはいかない
必ず痛い目にあわして理解させる必要がある。
お前たちが支配できる世界ではないということを
そのための下準備を私は第二東京市でしてきた
ネルフの中枢である『MAGI』にこっそとりプログラムを仕込んでおいた
これはネルフ内の情報を私が持っているノートパソコンに転送してくるように
必要であればネルフの最高機密にまでアクセスできるように仕掛けをしている
私は碇シンジと『似ている』のだから何らかの接触があることは十分予想できる
そのために防衛ラインを築くことは当たり前のことである

「それにしてもネルフも何を考えているのかわからないわね」

サードインパクトの後、ネルフはすべての責任をゼーレに押し付けた
ネルフは英雄。ゼーレは悪役
本当は2つは同じで悪党なのに世界の流れが変わればヒーローという仮面をかぶっている
実際は全く異なるのに。悪役だったのにヒーローを名乗っている
私としてはそれは許したくないことである
しかし、私が1人で声高に言ったところで意味はない
それどころか、ネルフから危険視されるかもしれない
それはそれで困ってしまう

「まぁ、今の私には関係のない話だけど」

私は別に正義の味方になったつもりはない
ただこの世界を見守っていく。どのような道を人類は選択するのかを
未来というのは簡単にわかることではない
長い年月が経過しないと結果が出ないのだから

「誰のための平和なのかわかっているのかしら」

バスに乗りながら私はそんなことを考えていた
郊外にある小さなアパートの近くにあるバス停に到着したので私はバスから降車した
アパートはワンルームの部屋である。私が1人で暮らすのだから別に余計な荷物はない
家具と家電は事前に購入して運び込んでもらっている。だからすぐに生活できる状態である
私は部屋の鍵を第2東京市に住んでいた時に郵送で送ってもらっていた
その鍵を使って部屋に入ると事前に伝えていた通りに家具と家電が設置されていた
念のためいろいろと確認したが盗聴器などの怪しいものはなかった
服などは今日の夕方に届く予定になっている。