生徒が続々と登校してきて教室に入ってきた
私はのんびりと窓越しに外を眺めていた
本当に平和な世界に変わったことを味わっていたのだ
かつてのあの頃が嘘のように感じられる。でもそれは今も変わっていない
いつかは『私』の存在が『僕』と確信して邪魔をしてくる連中はいるはず
ネルフはしつこいなのだから。まるで強力接着ボンドのようにしぶとい
簡単に離れてくれないことは昔のことを知っている『僕』がよく理解している

「本当に平和になればいいけど」

私にとってはどこで盗聴されているかわからないので不用意な発言はできない
学校内ではあらゆるところで警戒しなければならない
誰が盗み聞ぎしているのかわからない以上警戒は必要である
それにこの学校はネルフとの関係が深い
当然、『私』のことについて探りが入れられている
渚カヲルもアスカさんもレイさんも『私』が『僕』であることを疑っている
だからと言って私は彼らと密着した関係を持つつもりはない
不幸の元凶のもとである彼らと関係を持てば迷惑なことになることは当たり前のことだからだ

「おはよう。水川カオリさん」

声をかけてきたのはこのクラスのクラスメイトではないが『昔の友人』である渚カヲルだ
嫌味で返事をするわけにはいかないので私は冷静に対応した

「おはようございます。渚カヲルさん。同じクラスメイトでない私に何か用事でしょうか?」

「よければ少しお話でもできればと思ったのだけどどうですか?」

「悪いけど、あなたたちと仲良くするつもりはないの。迷惑だからお断りよ」

ちょっとジュースでも買いに行ってくるからついてこないでもらえると助かるんだけど
食堂にある自動販売機で飲み物でも買いに行くことにした
今はこの状況は好ましくない
下手に詮索されるのは嫌だし、『私』や『僕』にとっても迷惑な話であるのだ
1階の食堂のところにある自動販売機のところに向かって歩いていると
中央階段を上がってきたところのようで『碇レイさん』が『アスカさん』と一緒に登校してきた
私の顔を見て2人は驚きの表情を浮かべていたが私は無視をした
関係などもうないのだから。そんなことを考えながら私は無事に食堂に到着した
自動販売機でスポーツドリンクを買うとキャップを開封すると一口飲んだ

「のどが渇ていたからちょうどいいわ」

そんなことを思わずつぶやきながらも私はもう一口飲んだ
結局のところ、残りも少しずつ時間をかけて飲むとごみ箱にペットボトルを捨ててクラスに戻ることにした
今からクラスに戻れば、ちょうどよい時間に到着できるはず
何もトラブルがなければの話ではあるが
本当に私はトラブルというものに愛されているのかもしれない

「私としてはお断りなんだけど」

迷惑なものは望まなくても向こうからやってくるものであるということは、
過去の経験で嫌というほど知っている