第三新東京市 地下ジオフロント ネルフ監察局局長執務室

『サードインパクトを引き起こしたゼーレ幹部の捜査ですが、かなり苦労していると捜査関係者から出ています』

監察局長である私は大きなため息をついた
どこから情報が漏れたのか調べなければいけないからだ
マスコミはいったいどこからこんなネタを引っ張ってきたのか
彼らの取材能力の高さには脱帽である
こちらへの影響は必要最小限にしなければいけない
『世界が壊れる』ようなことは絶対に止める
そのためにネルフ監察局は運用されている
ネルフの暴走を阻止するとともに、『彼』と『彼女』を守るために存在している
なにがなんでも秘密が暴かれるようなことは避けるべきである

「本当に状況はかなり危険だね。報道管制を少しかける必要があるかもしれない」

今のところは『彼』と『彼女』の名前は出ていない
しかしどこで情報漏れが発生するかは予測することなどできるはずがない
報道管制を敷くことで情報のコントロールが求められるなら仕方がない
ある程度の報道管制をしなければいけない
もし『史上最悪の真実』が洩れたらゼーレの残党が何を仕掛けてくるか全く予測できない
ネルフがつぶれるだけでも大問題なのに、世界の『真実』が洩れたらもっと最悪である
そうならないように組織編成されたのが監察局である
必要に応じて対応するため私は関係部署の幹部を集めて会議をする用意を始めた

『ピーピーピー』

私の携帯電話に着信が入ってきた。相手はルミナからである

「ルミナ。何か問題でも発生したのかな?」

『今のところは無事です。少し嫌な予感がするので応援を手配していただけますか?』

「それは彼女の敵に関係していることと?」

私の言葉にルミナはおそらくと返答した。
なら断る理由はない。今はトラブルを第三新東京市に持ち込まれるわけにはいかない
被害を最小限にするために必要ならどんなことでもチャレンジするしかないのだ

『今はこちらに対して明確な行動をしてこないでしょうがマンションの外に出ればどうなるか』

「わかったよ。彼女に対する護衛は厳戒態勢にして対応するよ。そのことは彼にも」

『今回ばかりは仕方がありません。負けたら世界が泣き出します。そんな事態になる前に止めないといけません』

もちろんその通りだ。彼女に何かあって『世界が泣く』なんてことになればとんでもないことになる
それだけは何が何でも食い止めなければいけない
こちらは必要ならネルフとタッグを組んで取り組むべきことである
そのための信頼関係づくりはしている。少しずつではあるが

「ネルフに協力を依頼するよ。MAGIによる監視強化もね」

私の言葉にルミナは仕方がないですねと回答して通話を切った
今はあれこれ選り好みしているような余裕は存在しない