今のところは海は穏やかである
いつ状況が大きく変わって荒れるかどうかはわからないが
今はこの平和の時間の間に食事を済ませることにした
精霊さんたちも食事をするのだ。この艦に共に乗艦しているのだから家族である
俺は家族を守る責任がある。必要なら問題が発生すれば先制攻撃をしたいところである
しかし俺は専守防衛の対応を基本としている。
弱い対応方法だと言われるかもしれないが。今はこの方が安全である
もし海上安全整備局の施設や艦船に攻撃したら波風は一気に荒れる
そういうことは避けなければならない
「今はまさに戦時下といっても良いかもしれないな」
いつだれかが攻撃してくる可能性は極めて高い
当面の間は警戒レベルを最大級にすることが求められてくることは間違いない
もし何かの兆しを見つけたらためらうことなく専守防衛の形で反撃する
「艦長。ソナーに反応あり。方位87度。距離2000mに潜水艦のスクリュー音を確認」
ソナー担当の精霊さんからの報告に警戒態勢を引き続き継続することを俺は命令した
「魚雷攻撃に備えてこちらからもいつでも反撃攻撃ができるようにロックを」
「了解」
しかし潜水艦は意外な行動を見せた
「艦長。潜水艦ですが少しずつ浮上してきます。浮上完了まで10秒」
「浮上した瞬間に攻撃というシナリオをも想定される。万が一に備えてこちらもいつでも反撃できるように」
そう。今この海域は戦場と同じであるのだ
何があるかわからないからこそ警戒は常に必要である
準備をいくつもしておけばあらゆる攻撃に対応することができる
「潜水艦が浮上するまであと5秒」
ソナー担当の精霊さんはそういうとカウントを始めた
0と言った瞬間、最も緊張した空気が流れた。しかしあちらから攻撃されることはなかった
これでとりあえずは一安心である。問題はあの潜水艦がどこの所属かである
「識別不明潜水艦から無線を傍受しました。横須賀海洋学校所属の潜水艦とのことです」
「そうか。だが念のため警戒体制は維持しろ。不意打ちの攻撃という事もある」
「もちろんです。現在も警戒態勢でスタンバイしています
必要であればいつでもミサイル攻撃をすることができるとのことであった
こちらも命を守るためには必要に応じて、たとえ誰かの命を奪うことになっても仕方がない
俺にはこの艦と乗組員である精霊さんたちを守る義務がある
それが艦長として最も重要な仕事であるのだ
「潜水艦から無線通信が来ています」
すぐに無線機での通信を行うために通信回線を開けさせた
『こちら横須賀海洋学校所属の潜水艦です。あなた方への攻撃の意思はありません』
もしよければ我々の艦を見せていただくことはできないでしょうかという話だったが
今は何が起きるかわからないので港に入れば承認しますと返答した