いよいよ夜を迎える時間になった
簪はセシリアの部屋で同居でいることになっている
同じ性別でなければ密着した護衛はできない。俺は男だ
同じ寮の部屋で護衛をするわけにはいかない
簪という存在がいたことに今は幸運を感じていた
「それにしてもイギリス政府の内情は泥沼だな。軍もそうだが政治家も腹の探り合いをしている」
もともとイギリス政府だけではない、俺は別口である情報を入手していた
俺に探りを入れるためにある生徒が接触しようとしていることだ
フランス代表候補性のシャルロットである。
1年1組であるがフランス政府内もいろいろと問題を抱えている
シャルロットの『両親』が経営する会社が傾いていることである
今のISは第三世代の開発が進められているがシャルロットの企業はそれが難航している
そのため、新技術獲得ためにスパイとして潜入して切ることは把握していた
一応大きな動きをしていないので放置はしているが、直接何か仕掛けてきたらすぐに摘発するつもりである
今の状況では大きな動きを見せることはかなり難しいことはわかっているはずだ
だからバカな真似はしないと願っている。これ以上問題を抱えるのは嫌だからだ
もちろん仕事なのだから動きを見せたら対応するがそれまでは放置プレーである
簡単に言ってしまえば『監視』を継続的に行うことになっている
これは学園長とも了承が得られていることなのだから問題はない
千冬姉は知らないことだが。一般の人間に裏事情をすべて公開する必要はない
学園町はそのように判断をしたのだから、俺はその決定に必要に従う
「国家間で争いになることは避けたいな」
『ピーピーピー』
簪の携帯情報端末から通信が入ってきた
緊急を知らせる通信回線を利用していた
「簪、どうした?」
『トラブルが発生しました!EAM(緊急行動指令)が必要な案件です!』
簪の無線の後ろで窓ガラスにひび割れが入っているような音声が確認できた
どうやら本格的に攻撃を仕掛けてきた連中がいるようだ
EAM(緊急行動指令)とはIS学園に攻撃を仕掛けてきたから対応方法を命令してほしい時に使われる隠語だ
「こちらも対応する。すぐに警報を出す。簪、何が何でも守りきれ!」
『了解!』
俺はすぐに警備に入っている全職員に緊急警報の合図を出した
セシリアを殺すためなら手段を択ばない連中も存在する。
反ISグループの連中にとってここは格好の襲撃ポイントになってくる
「本当に嫌な話だな。平和な世界なんて存在しないか」
愚痴るようについこぼしてしまった
こちらに攻撃されたとしてもなにも回収できなければ連中を喜ばすだけだ
しっかりとお返しをプレゼントをしてやらないと俺の立場が危険になる
俺がいるのに襲うのは簡単だと思われると俺の評判にも影響する
裏社会では評判は極めて重要である
「簪、とにかく粘れ!俺もすぐに行く!」
『了解!』